「ピラティススタジオを自分で開業してみたい!」と考えたことがある人もいるのではないでしょうか。しかし、開業するには何をする必要があるのか、どのくらいお金が必要なのか、などわからないことも多いはずです。
本記事では、ピラティススタジオの開業に興味のある方に向けて、開業するまでの全体の流れ、開業資金の相場、失敗しないためのポイントを徹底解説していきます。
もくじHeading
ピラティススタジオを開業するメリット・デメリット
メリット
ピラティススタジオを自身で開業するメリットとしては、やはり大きな裁量を持って経営方針を決定できることが挙げられます。特定のピラティススタジオに勤務したりフランチャイズ経営をしたりしていると店舗の場所や雰囲気はもちろん、レッスン内容や自身の稼働スケジュールもある程度決められてしまいます。
スタジオを自身で開業するとなれば、立地やテナント、店舗の内装や外観、レッスンの内容などを自身で決定していくことが可能です。自分のライフスタイルに合わせてレッスンの日程を調整したり、目指す方向性に合わせて集客するターゲットや採用するスタッフの条件なども決められます。
ピラティススタジオを自身の力で成功させてみたい、といったように明確なビジョンを持っている方には、独立開業はおすすめの選択肢だと言えます。
デメリット
自由度が高い一方で、事業が成功するかどうかも自分次第というのが、ピラティススタジオを開業するデメリットの1つです。
特定のスタジオに雇用されていれば一定の給与が保証されていますし、フランチャイズであれば本部のサポートを受けながら店舗を運営していけます。しかし、自身でピラティススタジオを開業する場合は、自分の力で事業を成功に導かなければなりません。
集客力をアップさせるために入念な戦略を立てたり、効率良く予約を受けるためにスケジュールを綿密に管理したりと、計画的に事を進めていく力が必須です。開業してみたはいいものの、資金繰りに苦戦して売上も伸びず、すぐに撤退を余儀なくされると言ったケースも珍しくないようです。
特にピラティスインストラクターとして従事した経験がない方は、まずはピラティススタジオに勤務してある程度経験を積むことをおすすめします。
ピラティススタジオを開業する流れ
ピラティススタジオを開業する際の流れは以下の通りです。
- 開業場所を決める
- 開業資金を用意する〜開業資金の相場は?~
- 開業届を提出する
- 設備、備品を用意する
- メニューの内容、料金を決める
- 決済方法を決める
- 集客方法を決める
- 資格をとる
- 経営戦略を練る
次章からそれぞれ詳しく解説していきます。
開業場所を決める
自宅 | テナントを借りる | 都度スタジオを借りる | オンライン | |
---|---|---|---|---|
初期費用 | あまり必要ない | 50~100万円必要 | あまり必要ない | あまり必要ない |
サービス内容 | マットピラティスのみ | マットピラティス・マシンピラティスどちらも可能 | マシンの搬入が難しいためマットピラティスのみ | マットピラティスのみ |
開催する手間 | なし | なし | 場所の確保が必要 | ネット環境が必要 |
防犯面 | 自宅を知られるため危険 | 問題ない | 問題ない | 問題ない |
客との関係値 | 対面のため築ける | 対面のため築ける | 対面のため築ける | 非対面なので構築しにくい |
開業するときの場所選びはとても大切です。ピラティススタジオを開業する場所は集客力、そして売上に直結する重要な要素の1つ。そのため、ターゲットの住む場所や働く場所などを考えたり、競合が営業している場所やサービスを調べたりしなければいけません。
ピラティススタジオの開業場所は以下の4つ。
- 自宅で開業する
- テナントを借りる
- レッスンを開催するたびスタジオを借りる
- オンラインで配信する
下記で各場所について詳しく解説していきます。
自宅で開業する
ピラティスはマット、マシンの2種類に大別されますが、マットピラティスであれば大きな物音を立てず、設備も必要ないので自宅で開業することができます。また、自宅で開業することで初期費用を抑えられるのもメリットです。
一方で、住所をお客さんに知られてしまうため防犯面でのリスクがある、お客さんの出入りで近隣の方に迷惑をかけてしまうといったデメリットが考えられます。
テナントを借りる
ピラティススタジオを開業するにあたって、テナントを借りることはベターな選択肢です。自分でスタジオを作り込むことができるので、ターゲットにあった外装や内装にすることでお客さんにとって居心地のいい場所になり、安心して通うことにつながります。
しかし、借りるにはある程度の資金が必要になるだけでなく毎月の家賃、つまりランニングコストもかかることを忘れてはいけません。
レッスンを開催するたびスタジオを借りる
ピラティスのレッスンは固定の場所で行わなければならないというわけではありません。ピラティスのレッスンを行うたびにスタジオを借りる方法もあります。初期費用を抑えつつ自宅よりも安全にレッスンを行うことができ、マットピラティスであれば、お客さんにヨガマットを持ってきてもらえば準備物も不要です。
しかし、スタジオの予約ができないとレッスンを行えなかったり、場所が変わる度に案内を出したり、運営に手間がかかる可能性が考えられます。定期利用ができるスタジオを選べば、こうした手間を抑えられるでしょう。
オンラインで配信する
遠隔のライブ配信形式で、場所を用意せずに開業する方法もあります。初期費用を抑えることができ、場所に関係なくお客さんを獲得することができる方法です。しかし、顔を直接合わせることがないためお客さんとの関係を深めることが難しく、リピーターを確保しづらいのが難点だと言えるでしょう。
開業資金を用意する〜開業資金の相場は?~
ピラティススタジオを開業するにあたって、資金が必要になります。特にテナントやスタジオを借りたり、設備を用意したりする際にはかなりの出費が伴います。ピラティススタジオの開業に必要な資金相場は、150〜300万円です。
以下に開業資金の内訳と相場をまとめました。
イニシャルコスト(設備費)|10~300万円
- 物件の初期費用|10~100万円
- 外装、内装の工事費用|10~50万円
- 備品購入|10~200万円
自宅やオンラインで開業する場合はほとんど初期費用はかかりませんが、テナントを借りる場合は、初期費用で50〜100万円ほどかかります。また、壁紙を張り替えたり、防音材を貼ったりと、外観や内装を整えるのに10~50万円ほどかかります。
その他にも、スタジオの設備を充実させなければなりません。この備品購入代は多めに確保しておくのがおすすめです。というのも、マットやピラティスリフォーマーなど様々な備品は決して安くなく、全て揃えようと思うと100万円以上の出費が発生してしまうためです。
ランニングコスト(運転費)|毎月30万円~
- 家賃
- 広告費水道光熱費
- 人件費
- 備品レンタル費
- 税金
など
資金調達方法としては、自分で用意する、家族や友人から借りる、金融機関から融資を受ける、補助金を利用するなどの方法があります。
運営形態によって、用意する資金額が変わってくるので、調達しなければいけない目標金額を設定しましょう。
補助金について
「自己資金はそんなにない」「どうやって資金調達しようか迷う」という方に向けて資金調達について解説します。
日本政策金融公庫
日本政策金融公庫は、中小企業や小規模企業などの経営の成長、安定を支える金融支援を行うことを目的としています。新たに事業を始める場合の資金調達のために、低利率の融資や保証制度を用意しています。また、無担保・無保証人で融資を受けることが可能です。
自治体の創業・企業補助金
自治体ごとに用意されている、起業補助金を申請することも手段の1つです。自治体によって条件が異なるので、確認をして申請するようにしましょう。
小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金は、、小規模事業者が自社の経営を見直し、新しいサービスの導入や設備の導入などビジネスが長く続けられるように事業を助けるためのお金です。
上限50万円の補助金を受けることができます。
開業届を提出する
ピラティススタジオを開業するには、開業から1ヶ月以内に開業届を提出する必要があります。スタジオを管轄する役所や税務署に提出が必要で、提出すると税金や補助金の優遇を受けることができるので、適切な手続きをして運営していきましょう。
開業届についての詳細 | 国税庁HP |
---|---|
開業届の入手方法 | ・管轄の税務署で直接入手 ・ホームページからダウンロード |
開業届の提出方法 | ・税務署の窓口へ直接提出 ・書類を郵送する ・e-Taxを使う |
設備、備品を用意する
レッスンをするために必要な設備や備品を用意します。設備や備品はレッスンの質や快適さを左右するものになるので、しっかりと検討しましょう。
主な設備・備品
- マット
- リフォーマー
- チェア
- キャディラック
- スパインコレクター
以下に設備の紹介をしましたので、ご覧ください。
1.マット
ピラティスは絶えず動くので、骨や筋肉に負担がかかる可能性があります。 衝撃をやわらげ、滑るのを防ぐためにマットを使います。体重や重りを使って、体幹を中心に全身の筋肉を鍛えます。
2.リフォーマー
身体を「リフォーム」するため、ピラティス専用に開発されたマシンです。リフォーマーを使う場合、腰痛や体力に自信が無い人でもそれぞれの状態に合わせて全方向へ身体を動かし可動域を広げながら、トレーニングが行えます。インナーマッスルを鍛え、柔軟性の向上や姿勢の改善に効果が期待ができます。
3.チェア
マシンのサイズが小さく、軽量なので、移動させることが簡単で、組み立てや解体も簡単なので、自宅でのトレーニングに最適です。
チェアの座面や背もたれ、足台を使って、腹筋や背筋、下半身の筋肉を鍛えることができます。負荷が調整しやすく、エクササイズも豊富です。コアトレーニングに最適で、コアトレーニングをすることで腹筋や背筋、内臓脂肪を燃焼させる効果があります。
4.キャディラック
ベッドの周りにフレームがあり、バーやバネなどが取り付けられています。バーやバネを使用して限界まで関節をのばすことが可能なので、柔軟性や筋力の強化に効果的です。
一方で、安定性・安全性があり、起き上がることが難しい人のリハビリにも適しています。
5.スパインコレクター
角度の強いカーブを利用し、丸めたり反ったりするので、普段あまり使わない背骨を動かして、背骨の柔軟性の向上、強化、肩甲骨の可動域を広げるこができます。
メニューの内容、料金を決める
ピラティスの種類やレッスン内容、レッスン内容にあった料金設定を決めましょう。
決めるときには、競合分析やターゲットのニーズを検討する必要があります。分析して構想を練っていきましょう。
以下に料金相場を表にまとめました。
1ヶ月に4回レッスンを行う場合 | 料金相場 |
---|---|
マンツーマン | 2万円~3万円/月 |
グループ | 1万円/月 |
オンライン | 6,000円/月 |
決済方法を決める
決済方法を決めておくことで、集金や売上管理が効率的にできたり、様々な決済方法を準備しておくことでお客さんが便利に感じやすく集客にもつながるでしょう。
集客方法を決める
ピラティススタジオを開業しようとしてもお客さんがいなければ、売上につながりません。
集客方法は主に以下の3つ。
- ホームページを用意する
- SNSを使用する
- チラシを配る
下記で各集客方法について詳しく解説していきます。
ホームページを用意する
ホームページは事業の顔になるものなのでとても大切です。用意することで、レッスン内容や料金を示すことができます。制作方法は、自分で作るか制作会社に頼むかの2つあります。
自分で作る場合は、費用は抑えられますが、ホームページ制作をしたことがない場合はデザインに迷ったり、時間がかかってしまったりするでしょう。
制作会社に頼む場合は、理想のホームページを準備することができ、検索エンジンで上位表示させてお客さんの確保につながります。しかし、自分で作るよりも費用がかかってしまいます。
SNSを使用する
主なSNSには、X、Instagram、Tiktok、Youtube、Facebookがあります。
どのSNSも無料で始めることができ、気軽にスタートできるのでおすすめです。
最近は、ショート動画の需要が高いので、ピラティススタジオであれば、スタジオで簡単なストレッチや筋トレの動画を投稿していく方法が考えられます。
チラシを配る
自宅やテナントを借りる場合は、近隣の住民にチラシを配り、知ってもらうことでお客さんになってもらう方法もあります。また、地域の掲示板や駅前の掲示板に貼る方法もあります。
資格をとる
ピラティススタジオを開業するにあたって、特に資格は必要ありません。しかし、お客さん目線で考えると、専門的な知識をもっていている人にお金を払いたくありませんか。
資格を取得することでお客さんに安心感を与えられたり、信用してもらったりすることができるでしょう。
経営戦略を練る
ピラティススタジオを運営するときに失敗しないポイントを3つあげます。
- ターゲットを絞る
- 競合との差別化を図る
- リピートされる仕組みづくり
具体的に見ていきましょう。
ターゲットを絞る
どんな人にお客さんとして来てほしいのかを明らかにしておくことは重要です。ターゲットを絞らないとサービス内容や料金、集客方法が定まりません。
競合との差別化を図る
絞ったターゲットが「行きたい!」と感じるようなスタジオの強みを用意しましょう。差別化できるポイントとして、サービス内容、設備、料金、スタジオの雰囲気など様々あります。
リピートされる仕組みづくり
新規のお客さんだけを集めていては安定した運営ができません。リピートしてもらえるような仕組みを作ることが重要になります。
お客さんとの関係値を築くだけでなく、メールを送ったり、LINEなどのSNSを使ったりするなど定期的に情報を提供することでリピートしてもらえるようにしていく努力も必要です。
ピラティススタジオを開業してみよう
ピラティススタジオの開業に興味がある人に向けて、ピラティススタジオを開業するまでの全体の流れ、開業するためにかかる資金の相場、失敗しないためのポイントを解説してきました。
ピラティススタジオを開業する方法は様々ありますが、資金や設備、場所など検討して、自分に合った方法で開業を目指していきましょう。
この記事の執筆者
ピラティスリフォーマー比較サイト編集部
ピラティスリフォーマー比較サイトは、ピラティススタジオを経営する方に役立つ、最新のピラティスマシンや人気のメーカーに関する情報をご紹介するWebサイトです。ピラティススタジオのオーナーや元インストラクターが顧客満足度UPに繋がるおすすめマシンを徹底検証。ピラティススタジオを開業する上で必要な知識も紹介してまいります。
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