ピラティスとは？効果やヨガとの違いを簡単にわかりやすく解説

近年ブームが再燃しているピラティスですが、その特徴やヨガとの違いを知っている人はまだまだ多くありません。

そこで今回は、ピラティスとヨガの違い、特徴、効果などを簡単にわかりやすく解説していきます。また、ピラティスをおすすめしたい人についてもまとめているので、ぜひ最後までご覧ください。

ピラティスとは

ピラティスは、20世紀初頭にリハビリを目的に考案しされたエクササイズです。体幹（コア）を中心に、全身の筋肉をバランスよく強化することを目指しています。

ストレッチや筋力トレーニングを組み合わせて行うのが一般的です。その結果、体の柔軟性や可動性を向上させる効果が期待できます。

ピラティスは、リハビリからスポーツのパフォーマンス向上まで幅広く利用されており、運動の際には呼吸法や集中力が重要な役割を果たします。

また、インナーマッスルを強化するため、姿勢改善や腰痛、肩こりの予防にも効果的です。マットや専用マシンを用いてトレーニングでき、年齢や体力に関わらず、誰でも取り組むことができる点が特徴です。

2種類のピラティス

ピラティスは、大きく次の2種類に分けられます。

• マシンピラティス
• マットピラティス

それぞれの違いを見ていきましょう。

マシンピラティス

専用の器具を使ってトレーニングするピラティスです。

「リフォーマー」や「キャデラック」などが代表的なマシンです。これらはスプリングで負荷を調節しながら、筋力強化や柔軟性の向上をサポートします。

ピラティスは、正しい姿勢で行わなければ十分な効果が得られません。マシンのサポートがあることで正確なフォームを意識しやすくなるため、初心者でも効果的にエクササイズを行えます。

また、負荷が細かく調整できるため、体力や目的に応じてプログラムをカスタマイズできる点も魅力です。

マットピラティス

マットピラティスは、地面や床に敷いたマットの上で行うピラティスです。

マットが一枚あればどこでも手軽にできるのが魅力で、特別な器具を用意する必要もありません。

自重を使ったエクササイズが中心で、コアの強化だけでなく、柔軟性やバランス感覚の向上に効果があります。

マットピラティスでは、体をコントロールしてなめらかに動かすことが重要です。ただし、マシンのサポートがないため、ある程度の筋肉量が求められます。

場所や費用の制約が少なく、自宅で気軽に練習できる点も大きなメリットです。

ピラティスの効果

ピラティスには、体の可動性や柔軟性を高める効果だけでなく、リラクゼーション効果も期待できます。

ここでは、ピラティスの主な効果を紹介していきます。

インナーマッスルを鍛える

ピラティスは、インナーマッスルの強化に効果的なエクササイズです。

一般的に次のような深層筋群をインナーマッスルと呼びます。これらは、姿勢を支えて安定性を保つために重要な筋肉です。

• 腹横筋
• 多裂筋
• 骨盤底筋 など

インナーマッスルは、表層の大きな筋肉とは異なり、日常生活ではあまり意識されません。

しかしピラティスでは、これらの筋肉を意識的に鍛えることができます。体幹を強化することで体のバランスが整い、腰痛や肩こりの改善、スポーツパフォーマンスの向上などが期待できるでしょう。

また、安定した体幹があることで基礎代謝が上がり、エクササイズの効率もアップします。

ストレスが軽減する

ピラティスでは、体の動きと呼吸に集中し、二つを連動させてエクササイズを行います。

それにより心と体がリラックスし、ストレスを和らげる効果があります。ゆっくりと深い呼吸を行うことで副交感神経が優位になり、自律神経が整いやすくなるでしょう。

定期的にピラティスを行うことで、心身のバランスが安定し、ストレスへの耐性も向上するといわれています。

睡眠の質が良くなる

睡眠には、睡眠ホルモンであるメラトニンと、その原料になるセロトニンが欠かせません。

ピラティスのように一定のリズムで行う運動や呼吸は、セロトニンの分泌量を増やす効果があります。

その結果、多くのメラトニンが作られるようになり、体を眠りやすい状態に導きます。また、エクササイズによって筋肉の緊張を解き、体をリラックス状態にすることも睡眠に効果的です。

ピラティスで姿勢が良くなれば、睡眠中の不快感も減少するため、中途覚醒や寝つきの悪さも改善できるでしょう。

ピラティスとヨガの違い

ヨガとピラティスには、どちらも心身のバランスを整える効果が期待できます。ただし、その目的やアプローチにはいくつかの違いがあります。

ピラティスは、第一次世界大戦時にドイツのジョセフ・ピラティス氏によって、負傷兵のリハビリのために考案されました。

インナーマッスルの強化に重点を置き、自重や専用マシンで筋力と柔軟性をバランスよく向上させることを目的としています。

一方、ヨガは古代インドに起源を持ち、エクササイズだけでなく、呼吸法や瞑想を通じたリラクゼーション、精神的な調和を目的としています。

ピラティスが運動科学に基づいて設計されているのに対し、ヨガは精神性やスピリチュアルな要素が強いのが特徴です。

ピラティスはこんな人におすすめ

ゆっくりした動きで全身をバランス良く鍛えるピラティスには、リラックス効果もあります。そのため、以下のような人におすすめのトレーニングです。

集中力を高めたい

ピラティスでは、正しい姿勢を保ちながら、一つひとつの動きを意識的に行います。体の感覚や呼吸に集中することが求められるため、継続することで集中力の向上が期待できます。

基本的に、呼吸と動きを連動させることがピラティスの特徴です。これは心を落ち着かせ、雑念をはらうトレーニングにもなります。

忙しい現代では、さまざまなことに気を取られがちです。その結果、集中が途切れやすい、効率が悪いといった状態になっている人が少なくありません。

ピラティスを継続的に行うことで心身のバランスが整い、集中力を身につけられるでしょう。

ボディメイクしたい

ピラティスは、全身の筋肉をバランスよく鍛えることができるため、引き締まった体を作るのに効果的です。インナーマッスルをしっかりと強化するため、姿勢の改善やプロポーションの向上にも役立ちます。

ピラティスでは、筋肉の柔軟性を保ちながら適度な負荷で筋力をつけます。そのため、しなやかなボディラインを作りたい人にはぴったりのトレーニングです。

ただし即効性はないので、短期間で見た目を変えたい人には適していません。持続的に理想の体型を実現したい人におすすめです。

激しい運動をしたくない

激しい運動が苦手な人には、ピラティスが最適です。ゆっくりとした動作と呼吸で行うので、体に負担がかかりにくく、関節へのストレスも少なめです。

そのため、体力がない人やリハビリ目的、スポーツ初心者でも無理なく取り組めます。

ピラティスは、体全体のバランスを意識した無理のない動きで、筋力アップや柔軟性を高めることが可能です。

「リラックスしながらも効果的に体を動かしたい」「激しい運動はしないで健康を維持したい」という人は、ぜひピラティスに挑戦してみましょう。

初心者にはマシンピラティスが最適

ピラティスでは、効果を最大にするため、正しい姿勢でエクササイズすることが大切とされています。しかし、この姿勢の習得は、初心者には容易ではありません。

初心者は、まず正確なフォームを身につける必要があるため、ピラティスマシンを活用しましょう。マシンピラティスでは、専用器具が体の動きをサポートするため、姿勢がキープしやすくなります。

また、負荷を調節できるため、自分のレベルに合わせたトレーニングも可能です。インストラクターの指導を受けながら、基本的な呼吸法とともに正しい姿勢を習得していきましょう。

ピラティスで心身のバランスを整える

ピラティスは、インナーマッスルを鍛えて、全身の筋肉をバランスよく鍛えます。マットとマシンの2種類があり、目的やトレーニングのレベルに合わせて選ぶことが可能です。

体の動きを支えられるため、初心者にはマシンピラティスがおすすめです。また、ゆっくりとした動きと呼吸でリラックス効果が得られるので、ストレスの軽減にも役立ちます。

そのため、ピラティスによるエクササイズで、心身のバランスを整えやすくなります。