ピラティスマシンを選ぶ際に、見落とされやすいのが木材の品質です。「どのマシンも同じように見えるけれど、何が違うの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。実はピラティスマシンの耐久性や使い心地、安全性を大きく左右するのが、フレームに使われる木材の種類と品質です。
本記事では、ピラティスマシンに使用される木材の種類や特徴、そして購入時に確認すべきポイントについて詳しく解説します。ピラティススタジオ開業を検討されている方や、自宅用マシンの購入を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
もくじHeading
ピラティスマシンにおける木材の重要性

ピラティスマシンのフレームに使われる木材は、マシン全体の骨組みとなり、利用者の体重を支える重要な役割を担っています。木材の品質は、マシンの寿命や安全性に直結するといえます。質の高い木材を使用したマシンは、長期間にわたって安定した性能を発揮し、スタジオ経営においてもメンテナンスコストを抑えることが可能です。
一方で、コストを削減するために低品質な木材や合成材を使用したマシンは、使用頻度が高い環境では早期に劣化してしまいかねません。特にスタジオで使用する場合、1日に何人もの利用者が繰り返しマシンを使うため、フレームには相当な負荷がかかります。木材選びは、ピラティススタジオ運営において長期的な投資効率を考える上で欠かせないポイントです。
ピラティスマシンに使われる木材の種類
ピラティスマシンに使用される木材には、大きく分けて「原木」と「合成材」の2種類があります。それぞれの特徴を理解することで、自分に合ったマシン選びができるようになります。
原木の特徴とメリット
原木とは、木を切り倒したままの状態から板にした天然の木材です。高品質なピラティスマシンの多くは、カナダ産ハードメープルやオーク、ブナなどの原木を使用しています。
原木の最大の特徴は、その密度の高さです。天然木ならではの均一な密度により、あらゆる方向からの力に対して高い強度を発揮します。特にハードメープルは高級家具にも使用される木材で、以下のような優れた特性を持っています。
- 明るく美しい色味と絹のような質感
- 高級感のある木目で見た目が美しい
- 非常に高い強度と耐久性を誇る
- 傷つきにくく長期間の使用に耐える
- 湿度の変化に強く反りや割れが少ない
このような特性により、原木を使用したマシンは長期的な信頼性が高く、スタジオでのハードな使用にも耐えることができます。
合成材の注意点
合成材は、薄い板を何枚も重ねて接着剤でプレスした木材です。原木に比べてコストを抑えられるため、価格の安いマシンに使用されることが多い素材です。合成材自体は、適切に製造されれば原木並みの強度を持つことができます。しかし、製造過程で使用される接着剤の質や量、プレスの方法によって品質に大きな差が生まれます。
水平方向には強い一方で、垂直方向には弱い傾向がある点には注意しましょう。ピラティスマシンは様々な角度で使用されるため、すべての方向で十分な強度が必要です。また、合成材はネジが緩みやすいという問題もあります。薄い板を重ねた構造のため、ネジを打っても固定力が弱く、使用しているうちに徐々に緩んでしまうことがあります。一度緩んだ箇所は再度ネジを打つことが難しく、修理が困難になる場合もあります。
原木と合成材の使い分け
すべての部位に原木を使う必要はありません。マシンの部位によって、適切な素材を選ぶことが重要です。キャリッジの板部分など、強度があまり求められない部位であれば合成材でも問題ありません。しかし、レールに直結するフレーム部分や、ジャンピングボードを装着する溝の部分など、大きな負荷がかかる箇所には原木を使用するのがおすすめです。
実際、合成材で作られたマシンのジャンピングボード周辺が割れてしまった事例も報告されていますが、原木で作られたマシンでは、このような事故はほとんど聞かれません。安全性を考慮すると、主要な構造部分には原木を使用したマシンを選ぶことが賢明です。
木材のコーティングが重要な理由
木材選びと同じくらい重要なのが、コーティングの品質です。ここでは、木材のコーティングが重要な理由について解説します。
コーティングの役割
木材は呼吸をする生きた素材です。夏は湿度が高く、空気中の水分を吸収して膨張します。冬は乾燥しているため、水分を失って収縮します。このような季節による伸縮を繰り返すと、反りやひび割れが発生する可能性があります。コーティングは、このような木材の呼吸を適度にコントロールし、反りや割れを防ぐ重要な役割を担っているのです。
また、表面を保護することで、傷や汚れから木材を守り、美しい状態を長く保つことができます。さらに、コーティングには虫の侵入を防ぐ効果もあります。適切にコーティングされていない木材は、虫が発生したり、変形したりするリスクが高まります。
コーティングの層数と品質
高品質なピラティスマシンでは、下地・中地・仕上げの3層構造で、合計6〜7回のコーティングが施されています。下地コーティングは2回行われ、木の表面を整えて中地や仕上げの密着性を高めます。中地コーティングは3回行われ、表面を滑らかにしながら強度を高めます。最後に仕上げコーティングを1〜2回施すことで、光沢とツヤを出し、美しい外観に仕上げます。
一方、価格を抑えたマシンでは、コーティングが合計3回程度しか行われていないこともあります。コーティング回数が少ないと、表面の滑らかさが不十分になり、耐久性も低下してしまいます。中には、コスト削減のためにコーティング自体を行っていない製品も存在します。購入前には、実際に触って確認することが重要です。
コーティングの確認方法
見落としがちなのが、ボックスの裏側やジャンピングボードの根元など、目立たない部分のコーティングです。表面はきれいでも、裏側がコーティングされていないことがあります。しっかりコーティングされている部分は水を弾き、見た目も触り心地も滑らかで均一です。購入前には、目立たない部分も含めて、実際に自分の目で見て、手で触って確かめることをおすすめします。
ピラティスマシンの木材を選ぶ際のチェックポイント

実際にピラティスマシンを購入する際に、どのような点を確認すればよいのでしょうか。ここでは、具体的なチェックポイントを紹介します。
使用されている木材の種類を確認する
まず、フレームに使用されている木材が原木なのか合成材なのかを確認しましょう。特に、レールに直結する部分やジャンピングボードを装着する溝の部分など、負荷がかかる箇所に原木が使われているかが重要です。
メーカーのウェブサイトやカタログに記載されている情報だけでなく、実際にショールームで実物を確認することをおすすめします。木材の種類が明記されていない場合は、販売担当者に直接質問しましょう。
木材の強度を確認する
強度が高いと謳われている木材でも、どの方向に強いのかを確認することが重要です。特に合成材の場合、水平方向には強くても垂直方向には弱い可能性があります。
マシンを実際に使用してみて、安定性やぐらつきがないかを確認できると良いでしょう。しっかりとした作りのマシンは、使用中の揺れが少なく、安心してエクササイズに集中できます。
コーティングの質と層数を確認する
コーティングが何層施されているかを、メーカーに直接確認しましょう。6〜7回のコーティングが理想的です。また、実際に手で触って、表面の滑らかさや均一さを確認してください。特に、ボックスの裏側やマシンの下部など、目立たない部分もチェックすることが大切です。
ネジの固定状態を確認する
合成材を使用したマシンの場合、ネジの固定力が弱い可能性があります。展示品がある場合は、ネジ周辺を確認して、浮きや緩みがないかをチェックしましょう。新品の状態でネジが緩んでいなくても、使用を続けるうちに緩んでくる可能性があります。定期的なメンテナンスが必要かどうかも、購入前に確認しておくとよいでしょう。
アフターサポートの内容を確認する
木材を使用したマシンは、湿度の変化などにより調整が必要になることがあります。購入後のアフターサポート内容を確認し、修理やメンテナンスに対応してもらえるかを事前に確認しておきましょう。特に海外製のマシンの場合、パーツの取り寄せに時間がかかることがあります。国内にパーツの在庫があるか、修理対応はスムーズかなども、重要なチェックポイントです。
ピラティスマシンの木材に関するよくある質問

ピラティスマシンの木材に関して、よくある質問にお答えします。購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
Q. 原木と合成材、どちらを選ぶべきですか?
予算に余裕があり、長期的に使用する予定であれば、原木を使用したマシンをおすすめします。特にスタジオで使用する場合は、耐久性と安全性を考慮して原木を選ぶことが賢明です。自宅で軽く使う程度であれば、主要部分に原木が使われていれば、一部に合成材が使われているマシンでも問題ありません。
Q. コーティングが少ないマシンは避けるべきですか?
コーティング回数が少ないマシンは、長期的な耐久性に問題が生じる可能性があります。特にスタジオで使用する場合は、しっかりとコーティングされたマシンを選ぶことをおすすめします。価格が安いという理由だけで選ぶと、後々メンテナンスコストがかさむ可能性があります。
Q. 木材の品質は価格に反映されますか?
はい、木材の品質はマシンの価格に大きく影響します。高品質な原木を使用し、適切なコーティングを施したマシンは、それだけ製造コストがかかるため、価格も高くなります。しかし、長期的に見れば、耐久性が高く修理の必要が少ないため、コストパフォーマンスは良いといえるでしょう。
Q. 中古のピラティスマシンを購入する際の注意点は?
中古マシンを購入する場合は、木材の状態を特に注意深く確認してください。反りや割れ、ひび割れがないか、コーティングが剥がれていないか、ネジが緩んでいないかをチェックしましょう。可能であれば、実際に使用させてもらい、安定性や異音がないかを確認することをおすすめします。
ピラティスマシンを選ぶ際は木材の品質にも着目
ピラティスマシンの木材は、見た目の美しさだけでなく、安全性や耐久性を左右する重要な要素です。原木と合成材の違いを理解し、使用される部位に応じて適切な素材が選ばれているかを確認することが大切です。また、どんなに良い木材を使っていても、適切なコーティングが施されていなければ、その性能を十分に発揮できません。購入前には、コーティングの層数や仕上がりの質も必ず確認しましょう。
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この記事の執筆者
ピラティスリフォーマー比較サイト編集部
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